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  • 2022.04.07
  • 特集

史上最も細かいメッシュてぼへの挑戦「そうめん」の可能性を拡げる極細24メッシュてぼ

食文化となるそうめん

日本の伝統的な麺料理としてお馴染みのそうめん。夏の頃にはよく家庭に並び、季節の贈答品としても定番の品である。それゆえ、そうめんは一般的に家で食べるものとして認知されていることが多いが、近年は〝外食としてのそうめん〟が人気を博している。東京に3店舗のそうめん専門店を構える「そうめんそそそ」(以下、そそそ)はその火付け役的な存在だ。

開発のはじまり

開発のはじまり

2018年、”そそそ”からの一本の電話が、スリースノーの新たな挑戦の始まりだった。「そうめんを茹でるのに細かいメッシュのてぼが必要なのだが、作っていないか」。当時、”そそそ”の店舗では、スリースノー商品で最も細かい16メッシュのてぼ(ラーメン専用パワーてぼ極細麺用)が使われていたが、調理時には麺が網目から抜けてしまっていた。

状況を把握するため恵比寿の店舗を訪れた。おしゃれな店内に、多くのお客さん、カウンター越しに見える厨房は調理人の所作がよく映える。〝外食そうめん〟の可能性を感じながらも、厨房内で使ってる湯切りザルは、使いにくそうに見え、この時そうめん用のてぼを作ってみたいと強く思い、商品開発に取り組むことになった。

〝そうめんが抜けない〟メッシュ

〝そうめんが抜けない〟メッシュ

そうめん用のてぼを製作する上で、最も重要な機能が〝そうめんが抜けずに湯切りできること〟である。”そそそ”で使われている、小豆島産のそうめん「島の光」や、一般的に馴染みの深い「揖保乃糸 上級」などの麺の細さを考慮すると、「綾織」と呼ばれる特殊な織り方で24メッシュの金網を用いることが条件だとわかった。

繰り返される試作

目標が見えたもものの、プレスで金網を深いポケットの形状にする作業が想像以上に苦戦し、テストを繰り返す日々が続いた。金型同士の隙間を調整するのに繊細な技術が求められ、金網をセットする位置も、僅か数ミリのズレも許されない。金型屋を交えての試作開発は、およそ2年の歳月を費やすことになった。

スリースノーのザルは、網目が詰まっている部分が重ならないことをモットーにしている。なぜなら、金網が重なってしまうと、そこに汚れが溜まって衛生的な問題が生じるだけでなく、破損しやすくなってしまうためだ。そうめんてぼも、24メッシュ(開き目0.75mm)の極細の網目を保ちつつ、金網の重なりのない網目を実現している。

クリアした課題と生まれた副産物

ようやく絞れるようになった24メッシュのてぼを”そそそ”でテストするも、深さが浅くそうめんを茹でるのには不十分であることがわかった。そこで、口径を140mmから160mmとすることで課題をクリアした。この変更により、茹で上がったそうめんを水で締める作業も、てぼの中で一貫して行えるというメリットも生まれた。

魅せる道具

茹で上がったそうめんを水で締める作業

もう一つのこだわりが、ハンドルのカラーだ。耐熱性のある樹脂ハンドルは既存でも展開していたが、このてぼには日本の伝統色である〝藤色〟を採用した。そうめん専門店である、”そそそ”の内装や料理の雰囲気に合わせ〝魅せる〟という要素を考慮した。オープンキッチンでは、料理人が調理をする時間やその姿も、飲食店としての一つの価値である。

そそその事業部長である伊藤さん

共同開発したそうめんてぼは、”そそそ”の各店で使用され、欠かせない道具となっている。”そそそ”の事業部長である伊藤さんは、「ストレスフリーにそうめんを茹でられる上に、汚れが溜まることもなく重宝してます!」と笑顔で答えてくれた。

〝麺〟文化を応援する道具屋として

スリースノーの麺道具は、ラーメン、うどん、そば、スパゲティを想定したラインナップであったが、新しくそうめんの調理に対応する道具が加わることになった。外食としてのそうめんの需要は、ラーメン店などと比較してもまだまだ少ないが、これから普及していく可能性を大いに秘めている。スリースノーは、この新たな外食文化を道具の側面から応援していく。

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